今日はマルケを代表するパスタ「マッケロンチーニ」(Maccheroncini di Campofilone)の紹介です! 「マッケロンチーニ」という名前から一見、日本でもよく見かける「マカロニ」を想像されるかもしれませんが、全くもって別物です!カンポフィローネのマッケロンチーニは細長い(厚さ0.7mm以下、横幅1mmと規定されています)「カッペリーニ」に近い卵パスタなんですよ。 起源は地元の農民の食卓にあったとされ、その歴史は1400年代まで遡ります。卵を使用したパスタは基本、できたらすぐ食べるものですが、マッケロンチーニは大量に生産された卵の保存方法としてこの地の農民から人気があり、おかげで卵が採れづらい冬でも卵パスタがカンポフィローネでは楽しめたと言われています。 またマッケロンチーニはイタリアで初のIGPに認定された卵パスタでもあります!ですので、ヨーロッパ連合から『本物』であると保証されており、また原材料のみならず、生産プロセス、パッケージングまで検査されています。 マッケロンチーニ、何よりもの特徴が水を一切使用していない事!その伝統は今でも引き継がれ工場で生産されているマッケロンチーニも水を足していません。レシピは至ってシンプルで、1kgの小麦粉に対し卵10個!以上!! そして小麦粉はデュラム小麦のセモリナのみ使用しています。粗挽きのセモリナ粉を使うことにより、パスタの表面もザラザラし、このざらつきのおかげでソースとよく絡むんですって。 また、通常のスパゲティなどのロングパスタよりもはるかに長いマッケロンチーニ。フライパンや鍋の中ではなかなかうまく絡みきれません!そこで登場するのが木製のまな板。茹で上がったパスタをすぐさままな板の上へ、そしてその上からソースをかける!長いパスタを持ち上げながらソースに絡ませるのがポイントです。こうすることでパスタがひっついてしまうのを防ぎ、また途中で切れてしまうことなくうまく混ぜれます。 写真は全て8月に行われたマッケロンチーニ祭の様子。8月の最初の週末、4日間にかけて行われる歴史あるサグラ(お祭り)でして、2019年はなんと56回目でした!地元の人のみならず外国からの観光客も多く訪れていましたよ。出しているメニューは至ってシンプル、パスタはラグーソースのマッケロンチーニのみ!あとはおつまみにオリーベ・アスコラーネとポテトフライがあるくらいでした。ワインとビールはもちろんありますので、ご安心下さい。笑 来年こちらのサグラに参加したい方、ご連絡下さい☆ お次は、マッケロンチーニの伝統的な食べ方について。定番はやはりラグーソースです!マルケではラグーを作る際に豚と牛のひき肉のみならず、鶏のひき肉、そして牛の角煮が入っています。家庭によってはアヒルの肉を使うマンマもいますよ。近いうちにラグーのレシピもアップしますね! まだ庭にトマトがなっていたのでフレッシュトマトを使用して今回は作りました。新鮮なトマトで作るラグーは美味しさ倍増です!手間暇かかるレシピですので、頻繁には食べませんが、日曜日のランチ、祭日に家族全員で食事を楽しむ際に登場するメニューです。 またラグー以外にもシーフードベースのソースにもよく合いますよ!ちなみに私はマッケロンチーニで作る「カチョエペぺ」が個人的に大好きです。 最後に家庭でマッケロンチーニを美味しく食べる秘訣。まずは茹で時間です!1分程で良いんです。茹でた後ソースと絡める際もまだまだ水分を吸収するので、茹で時間を短くし、またソースは通常より水分多めに用意しておきましょう!
来週はカンポフィローネの街、そしてパスタ工場Marilungoの紹介をしたいと思います!お楽しみに〜☆ |
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