今日はマルケ最大級の劇場、フェルモのテアトロ・デル・アクイラ(Teatro dell'Aquila)の紹介です!アクイラとはイタリア語で「ワシ」を意味し、フェルモの街のシンボルとなっています。 こちらの美しいオペラ劇場は1790年に建てられた歴史ある建築物であり、今でもオペラのみならず数々の演劇が行われるシアターとして市民に親しまれています。 演劇のない時にはミュージアムとして日中ガイド付きで訪れることができるのですよ!(月曜日を除く) 劇場は5階建てとなっており、124ものボックス席があります。写真からですと残念ながらわからないのですが、ボックスの中の各席はステージを向いているのではなく、観客同士が向かい合わせになって座るようになっているのです!!ですので、とってもかっこいいボックス席ですが、実際演劇を楽しもうと思うととても首が凝ってしまいます… なぜこのような配置になっていたかというと、今となっては演劇は暗闇の中、そして静けさの中で行われるものですが、昔は「娯楽」という扱いで劇中におしゃべりしたり、飲食したりするのが当たり前だったんですって!昔の日本の歌舞伎に似てますよね?ですので、実際の演劇を見るのがメインの目的ではなく、人と会うために劇場に通っていたので席は観客同士が話しやすい向かい合わせだったとか! おまけにどのボックス席が人気だったかというステージの真横!(上記写真、白枠内)このとっても見にくい席が大人気だったのですよ。なぜならここに座れば他の観客から自分たちがそこにいるところを見られるから。貴族の間でオペラに行くことはステータスシンボルでもあったので、劇場にいることを他に見てもらわないと意味がない。あえてステージが全く見えないこの真横のボックス席に座っていたのですって。面白いですよね〜 最後にこちらの見事な天井のフレスコ画とシャンデリア。ローマ出身の画家、ルイージ・コケッティが描いた演劇を楽しむギリシャ十二神です。 56腕のシャンデリアは1830年にパリからわざわざ運ばれて来たのですって☆ テアトロ・デル・アクイラ、フェルモの街を訪れた際には必見ですよ!入場できる時間が限られているのでご覧になりたい方、ぜひご連絡下さい。こちらで予約代行し、ツアーに組み込めるように致します☆
ご無沙汰しております、ニコルです!今日はマルケならではのデザートワインVino di Viscioleの紹介をしたいと思います。 ヴィショラとは日本語で「スミミザクラ」と呼ばれる桜から採れるサクランボのこと!サクランボと言っても実そのものはとても酸っぱいので生食には向いておらず、マルケでは昔からワイン造りに使用されています。 今回訪れたNero Visciolaはオーナー夫婦のお父さんが元々趣味でヴィショラワインを作っていた事をきっかけに、「あまりに美味しいから家庭用の消費だけでは勿体無い!」と2011年より本格的にビジネスとして活動を開始したそう。 デザートワインと聞くとどうしても甘ったるい印象をお持ちの方が多いかもしれませんが、ヴィショラワインは違いますよ〜甘みのみならず、酸味が程よくきいており、とてもさっぱりした後味なのです!ワインはヴィショラとアニス入りのCiambelline(ワインクッキー)と一緒に頂きました。もちろんこちらも手作り☆クッキーをワインにつけながら食べるのもオススメです。 またNero Visciolaでは、ヴィショラワイン以外にもマルケの伝統を残したいと、土着品種100%で作られている自家製オリーブオイル、スローフードにも認定されているLonzino di Fico(イチヂクを使ったお菓子)、サパ(ブドウ汁を煮込んだシロップ)なども生産しています!こちらもちろん全て試食できますよ〜 そしてヴィショラは睡眠ホルモンの「メラトニン」を多く含んでおり、近年の研究によるとメラトニンは良質な睡眠に繋がるだけなく抗酸化作用もあるとのことで美容業界で注目を集めているそう!こちらではヴィショラ入りのトニックローション、フェイシャルクリーム、リップクリームなどを地元の大学と協力して作っています☆ Nero Visciolaの位置するCingoli(チンゴリ)の村は「マルケのバルコニー」と呼ばれ、アドリア海からアッペンニーノ山脈までもが見渡せる絶景スポットです!そしてチンゴリは「イタリアの最も美しい村」の一つにも選ばれています。
ヴィショラワインとマルケの郷土品を味わった後はチンゴリの観光も楽しめますよ!こちらはワイナリーツアーで訪れるワイナリーの一つです。あるいはツアーをカスタマイズしてチンゴリへ寄る事も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせ下さいませ。チンゴリはヴィショラの他に麻の生産者、製粉工場、乗馬を楽しめる牧場などアクティビティがたくさんございます! 今日は前回に引き続き、カンポフィローネの街そしてオススメパスタ工場を紹介したいと思います! まずはパスタ工場から。こちらは創業1958年の老舗パスタメーカーMarilungo(マリルンゴ)。創業以来家族で経営されており、現在はお孫さんにあたるジョバンバッティスタさん(上記写真)がオーナーです。特産品のマッケロンチーニ以外にもたくさんの卵パスタを生産していますよ。イタリア国旗のパッケージはお土産品として特に人気を集めているそうです。ショップだけで十分テンション上がりますが、Lu Girettuのツアーではショッピングのみならず工場見学もできます! 工場に降りていくとすぐさま小麦のいい香りが。(工場内は撮影NGです。)マリルンゴではマルケ、ウンブリア、そしてトスカーナ州産のデュラムセモリナ粉のみを使用しています。なぜマルケ産だけではないかと伺うと、「小麦はその年度毎に出来が異なるから、マルケだけに拘らず、より品質の良いものを選んでいるからだよ」とのこと。「畑を買って小麦から自ら生産しているパスタメーカーもいるけど、そうすると出来が悪い年でも、もちろん自分たちの小麦を使うよね。僕たちは『自分達の小麦』よりかは『質の良い小麦』を重視したいんだよ」いや〜、ジョバンバッティスタさん、素晴らしいこだわりだと思います! また卵はマルケ産の放し飼いの鶏のもののみを使用しているとのこと。しかし、ただの放し飼いではなく、室内で放し飼いとのこと。こちらも理由を伺うと、「もちろん、家庭用に二、三羽鶏を飼っているくらいなら外に出していても手が行き届くけど、僕達は大量の卵が必要だよね?工場で生産されている、『放し飼い』の鶏は実は抗生物質漬けの場合が多いんだよ。なぜなら鶏はちょっとでも濡れたりするとすぐに具合が悪くなってしまうんだ。工場で飼っていると天気が悪いからと言ってすぐに室内に移動できるわけではないでしょう。さらに最近は異常気象が多いよね。すると多くの鶏が具合が悪くなってしまい、結果として薬漬けになってしまうだ。また工場では体調の崩した鶏だけに抗生物質を与えるわけではなく、全羽に与えてしまうのが現実だね。室内で飼っていれば、天候に左右されず、実はより健康な状態でいられるんだよ」と。正直卵に関してそこまで深く考えたことがなく、単純に「外の空気を味わっていた方がいい」と思っていたのですが、ジョバンバッティスタさんのおかげで見聞が広がりました! また「工場」と言ってもマリルンゴの生産ラインは1つのみ!家族経営のアットホームな会社ですからね、大量生産はしていません。在庫を確認しながら、少ないものを日替わりで作っているそうです。私達が訪れた時は「トリュフのタリアテッレ」の日でした。ラッキー!笑 これまたいい匂いがプンプン。幸せなひと時でしたよ。上にも書いたように工場内は撮影NGですので、皆様是非一度自分達の目で見に来て下さいね! さてさて、一方のカンポフィローネはと言いますと、人口2000人程の小さな街です。丘の上に位置しているので、街からはアドリア海、そしてマルケならでは美しい渓谷の景色が楽しめます。 8月のマッケロンチーニ祭には大賑わいなカンポフィローネの街ですが、普段は人でごった返すことはないので、ゆっくりと街歩きが楽しめます。街の高台までたどり着くと中世の城壁が残されており、広場は野外劇場として今でも使われているそうです。「小さい」とはいえ街の中心にはドゥオモもあり、パスタ工場を訪れた後、ランチ前のウォーキングにぴったりですよ!
ぜひ一度カンポフィローネの街そしてマリルンゴの工業見学しにマルケにいらしてみませんか?お問い合わせ、質問等はお気軽に! 今日は前回に引き続きロレートの紹介です! こちらはロレート郊外にあるバンデルオーラ教会(Chiesa della Banderuola)。麦畑の中に突如と現れるこちらの教会、注意していないと見落としてしまいそうなくらい小さいですが、地元の人達にとってはとても大切な存在です。言い伝えによると、前回紹介した「聖なる家」がロレートに運ばれる際に一時期こちらに置かれていたとのこと。家が最終目的地ロレートに運ばれた後、建てられたこのバンデルオーラ教会は「聖なる家」に似せて作られたそうです。だから小規模なんですね! また「バンデルオーラ」は「小さな旗」を意味し、近郊のレカナーティ港に寄港した、漁師や水兵の方々がロレートまでの道のりを見つけられるよう、目印の役割を果たしていたのでこの名前が定着したそう。 こちらがバンデルオーラ教会からのロレートの眺め! はーい、最後はいつもの通り観光後、小腹が空いてしまったのでおやつターイム!ロレート駅付近にあるPasticceria Picchioへお邪魔しました。40年以上営業している老舗のパスティッチェリアです!あまりに暑かったのですぐさまジェラートを。こちらピスタチオ味ですよ、ヘーゼルナッツではありません!本物のピスタチオジェラートは茶色です、イタリアにいらした際はご注意下さい!真緑のものは着色料が入っています!それにしても美味しかったなあ。 ![]() そしてPicchioの名物がこちら、「Peccato di Gola」(ペッカート・ディ・ゴーラ。「貪食」を意味します!)。ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の好物だったそう!アマレッティケーキにクリームとキャラメルアーモンドが挟んであります。絶品です。笑 大げさに聞こえるかも知れませんが、イタリアで食べたドルチェの中でナンバーワンだと思います。ちょっぴりネチョっとした、それでも軽いアマレッティケーキにとろけるクリームとカリカリアーモンド。最高でした。法王が愛しただけあります!笑 ホール売りしかありませんが、購入する価値ありますよ!なんなら二つくらい。笑(ちなみに15ユーロです。)私達はお土産用に持ち帰りました。後から気付いたのですが、ジェラートのフレーバーにもちゃんとこの「ペッカート・ディ・ゴーラ」があるじゃないですか?!残念!でもおかげで戻る良いきっかけができました。笑 ロレート案内いかがでしたでしょうか?郊外にもオススメスポットがあるので、便利な車付きツアーで一緒に回りませんか?お気軽にお問い合わせ下さい。 マリア様が生まれ育ち、また受胎告知を受けたとされる「聖なる家」(Santa Casa)を祀る、神聖な街ロレート。イタリア国内外から多数のキリスト教徒が訪れる有名な巡礼地です。 「聖なる家」はロレートのドゥオモ内に祀られており、また言い伝えによりますと、1200年代に天使達によってイスラエルのナザレからロレートまで運ばれてきたとされています。 また中には「黒い聖母」(Madonna Nera)の像が祀られており、ロレートの象徴となっています。なぜ黒いかといいますと、数々の礼拝者が灯したろうそくの煙に燻され、黒くなっていったと言われています。(現在祀られている聖母像はレプリカであり、オリジナルは20世紀初めに発生したドゥオモ内の火災により焼失してしまいした。) 残念ながら肝心のドゥオモは来年の7月いっぱいまで工事中で、悲しい外観となっており、写真はございません!教会内へは問題なく入れるので、ご安心を!
観光客が多く訪れるロレートでは、マルケ内では珍しく、お土産屋さんが多数並んでおります。 次回のロレート第二弾では、オススメのパスティッチェリア&郊外の教会を紹介します。お楽しみに〜 またロレートをツアーに含めたい方お気軽にご相談下さい! |
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