今日はマルケのくるみパン、「Pannociato」(パンノチャート)を紹介したいと思います! パンノチャートには様々な種類があり、単純に「くるみ入りのパン」ではございません!今日はオススメ3種が登場します。 写真上記が一番クラシックなパンノチャート。一見ドイツの黒パンのように見えるかもしれませんが、実はドルチェなのです!はい、甘いんです! 「パン」と言ってもイーストは使わず、ベーキングパウダーを代わりに使用しているのでパンのようにフカフカしているではなく、クッキーに似たザクザクした食感となっています。材料の小麦粉、卵、くるみ、オリーブオイル、カカオ、ベーキングパウダー、レーズン(お好みで)、そしてミストラ(アニスのリキュール)をよく混ぜ、あとは焼くのみ!とっても簡単です☆私がやったようにパン型にしてもいいですし、チャンベッラ型にしても可愛らしいです。こちらはヴィショラワイン(サクランボのデザートワイン)と合わせて食べるのがオススメです! お次は見た目はいわゆる「くるみパン」に思えるかもしれませんが、実はお味がとってもコンプレックスな一品です。生地にくるみの他に、クローブ、ペコリーノチーズ、レーズン、そして赤ワインが入っているのです!コツは生地にこちらの具材を練り込む前に赤ワインでマリネしておくことです☆とてもリッチなパンなので、食事と合わせるというよりかはこのままおつまみとして食べれちゃいます。 最後は一番モダンなパンノチャート。くるみとペコリーノチーズをパン生地で包んだミニパンです。私はトリュフ入りのペコリーノチーズを使用したので、パン全体にトリュフの風味が広がりとても幸せなひと時を味わえました。笑 こちらはお好きなパン生地のレシピで簡単にできるかと思います!ただマルケらしさを出すために是非チーズはペコリーノを使用して下さいね!その際ハードタイプのスタジョナートではなく、ソフトタイプを使うのがミソです。おやつや朝ごはんにももってこいな一品です! 以上、マルケのくるみパン「パンノチャート」3種でした!皆様はどちらが気になりました?
くるみパンは基本、秋〜冬にかけて食べられる冬季限定パンです!是非、マルケまで食べにいらして下さいね。ツアーに関するお問い合わせはこちらより! 今日は11月に開催される「天然酵母とマルケのパンを学ぶ5日間」のツアーにて焼き上げる郷土パン5種類を紹介したいと思います! トップバッターは「クレーシャ 」!マルケの中でも最も有名な郷土パンです。ピアディーナに似た薄焼きのパリパリなパンです。シンプルにオリーブオイルとローズマリーで香り付けして食べたり、あるいは豪華にハムやチーズなどの具材を挟んで食べても美味しいですよ! お次は「クレーシャ ・ディ・パスクア」。同じクレーシャ でも全く別物でして、「クレーシャ ・ディ・パスクア」はパルメザンチーズとペコリーノチーズをふんだんに使用したふかふかのチーズパンとなっております。レッスン初日はこちらの2種類を作ります。ハム、チーズ、そしてマルケ産のワインも一緒にお楽しみ頂けます☆ レッスン二日目はマルケの食卓に欠かせない、朝から晩まで毎食登場する「カゼレッチョ」を!全粒粉とリエビト・マードレを使用して作る定番の一品です。レッスンではリエビト ・マードレ (イタリアのパン作りに欠かせない天然酵母)の起こし方から習っていきますので、日本に帰国した後も作れますよ。 レッスン最終日は、ほんのり甘いイタリア版ロールパンの「マリトッツィ」と具をたっぷり詰めた「キキ・リピエノ」の2種類を作ります。マリトッツィは南イタリアで人気の朝ごはんパンでして、マルケではレーズンとアニスを使用して作るのが特徴です。焼き立てのふかふかマリトッツィはまさに絶品です!いくらでも食べれちゃいますよ。 最後にオッフィーダの街の名物、「キキ・リピエノ」も忘れずに!「キキ」とはオッフィーダの方言で「ピッツァ」の事を指し、「リピエノ」とはイタリア語で「詰めた」の意味です。ですので、「キキ・リピエノ」は具をたっぷり詰めて焼いた豪華フォッカッチャの事を指します。定番の具材はアーティチョーク、オリーブ、オイル漬パプリカそしてツナです。こちらもワインが進んでしまう一品となっております☆ ツアーではパン作りのレッスン以外にも、マーケット、ワイナリー巡り、昔ながらの製粉工場見学など観光要素もたっぷりと詰め込んでおります!お料理はもちろんのこと、マルケそのものを楽しめる5日間です。そして宿泊先は豪華イタリアンヴィラを貸し切りますよ、ジャグジー付きですので水着を忘れずに。
また、参加者全ての方に目が届くよう、ツアー最大催行人数8名様のこじんまりとしたツアーとなっております。お気軽にお問い合わせ下さいませ。 今日はイタリア中部の伝統菓子、パンペパートの紹介です! 見た目はあまり美しくないかもしれませんが、とっても歴史深いドルチェなんですよ。15世紀、東洋との貿易が始まりヨーロッパにも様々なスパイスが輸入され始めると、とても「高価なもの」と讃えられました。そんな豪華なスパイスとイタリア古来の材料を組合わせてできたのが、こちらのパンペパートだそうです!「ペパート」という名称からわかるように、黒胡椒(ペペ)が入っているのが何よりも特徴です。スパイスは胡椒のみならず他にシナモン、クローブ、ナツメグなどを入れます。またその他の材料はナッツ類、レーズン、ダークチョコレート、オレンジピール(砂糖漬け)と何とも豪勢なラインアップ! 今となってはクリスマスシーズンのみに登場しますが、マルケでは本来、贅沢な農家のドルチェとして生まれたとされ、非常に大変な夏の麦の収穫の時期に大切なエネルギー源としてこのパンペパートがワインと一緒に食べられていたと言われ、滅多に食べれない、とても貴重なドルチェだったそう。確かに高カロリーな原材料ばかりなので元気の源となるの納得です。ましてやワインと合わせたら! 確かにシナモン、ナツメグといったスパイスから私もクリスマスを彷彿しましたが、昔の伝統を守ってみようと暑い7月に作りました!あ、麦の栽培は流石にしていないのですが、ちょっと畑仕事をした後の3時のおやつとして食べました。お腹にたまるので、ほんとちょこっと食べるくらいでちょうど良いですね! 最後に皆様不思議に思っているかもしれませんが、ドルチェに胡椒…だいぶ奇妙なコンビですよね?でも胡椒を入れることにより味が引き締まり、程よく「キリリ」とするので、ぜひ一度胡椒は省かずに作ってみて下さい。また胡椒のおかげで、「くどい」後味は一切なく、またワイン(私はデザートワイン、パッシートと合わせました)ともよく合うんですよ!ナッツを多く使用するので、材料費はちょっとお高めですが、とっても簡単にできるのでぜひお試し下さい! Panpepato 調理時間:約60分(焼き時間を入れて)
イタリアの朝ごはんの定番パン、「マリトッツォ」、ご存知ですか?ロールパン(あるいはふかふかのコッペパンと言った方がいいかもしれないですね。笑)に似た食感のほんのり甘いパンです。このマリトッツォ(複数形はマリトッツィ)、「定番」と言ってもイタリア南部の特産品で、フィレンツェに住んでいた頃には見かけませんでした! マリトッツォ、簡単に分けると約3種類あり、ローマ版(上記の写真)、プーリア版、そしてマルケ版が存在します。ローマのは他の種類と比べてパン自体が小さく、このようにたっぷりと生クリームを挟んで食べるのが定番です。私もこの春ローマに行った際、食べてみました。美味しかったです〜(笑)あまりの生クリームの多さに最初ギョッとしたのですが、生クリームは甘さ控えなので、パクッといけちゃいます。(ちなみに私が寄ったお店Regoliはこちら!) プーリア版はと言うと、3種の中で最もシンプルなのですが、生地に牛乳とバターを使用するので、よりふくふかでブリオッシュに似ています。 そして今日ご紹介するマルケ版はと言うと、レーズン、アニスシードを追加するのとアニスのリキュール(ミストラ)を使うのが特徴となっております。 マンマ曰く、レーズンとアニスシード両方入れるのはNGで、「どちらかにしなさい」とのご指摘を受けたので、両パターン作りました。笑 マンマの家庭に引き継がれている、古くからのレシピで、マンマからは「私のに近いわね。」とお褒めのお言葉をいただきました。両パターンとも大成功。(自画自賛です。笑) 子供の頃からレーズンが苦手なので、アニスシード入りがお気に入りです!アニスのちょっぴりスパイシーな香りが甘いパンと絶妙にマッチします! ![]() 一方のレーズン入りはと言うと、レーズン投入により、甘みが増し、マルキッジャーニ(マルケっ子の事です)に言わせるとこちらの方が人気が高いとのこと。いずれにせよ、焼きたては絶品ですね〜熱々、ふかふかを頬張れば、一瞬で虜になっちゃいますよ。 ちなみにうちのマンダリーノもオススメです!笑 本場のマリトッツォを味わいにマルケ州にいらしてみませんか?問い合わせはこちらより! 今日は前回紹介したマルケの生サラミ、「チャウスコロ」を使ったパンのレシピ紹介です! Pane con Ciauscolo (Lievito Madre)調理時間:約24時間(発酵時間を入れて) 材料
作り方
*サワー種は元種に同量の強力粉と水を与え、4時間置いた「起こしてある」ものを使いました。 ** チャウスコロの代わりにサラミを使用しても美味しくできるかと!ただサルシッチャやソーセージ等の加熱の必要なお肉はお勧めできません… *** パンの表面をカリカリにさせるのに湿気が必要なので、ケーキ型など熱に耐えられる容器に水をはります。その際、湯気を出したいので容器をあらかじめ熱して置きます。また冷えたタネをそのままオーブンに入れることにより、うまく膨らみます。 サワー種の酸味、肉の旨味、そしてチャウスコロに入っているスパイスの見事な融合。と自画自賛していますが、本当に美味しいですよ!笑
チャウスコロが手に入らなくてもサラミを細かく刻んで入れれば美味しくできるかと。これにチーズと赤ワインを合わせれば、「マルケ風晩酌セット」完成ですね。 |
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