皆様ご無沙汰しております!いかがお過ごしでしょうか? 私はついに先週コロナにかかってしまいました…周りで経験済みの人は、皆口を揃えて「軽いインフルエンザだよ!」と言っていたのですが。いや、私は重いインフルでしたよ?今まで生きてきた中で最もひどい関節痛と頭痛。そして3日間39度の高熱が続きました…ワクチン3回打っててこれですからね。もう二度とかかりたくないと思いました。 8日目に再び検査をして無事、陰性に戻りました。まだ鼻垂れ小僧ですが、それ以外の症状は幸い何も残っていません! さて、前置きが長くなりましたが、今日はアンコーナにあるちょっと変わった美術館Museo Omero(オメロ美術館)の紹介です! どこが変わっているかと言いますと、展示してあるすべての作品に触れていいのです。と言いますのはこちらは全盲のご夫婦、アルドとダニエラのアイデアから生まれた「触れる美術館」(Mueso Tattile)なのです。旅行好きのお二人は、旅先で美術館を訪れるのが楽しみらしいのですが、どの美術館でも「触れるのはNG」。「全盲の私達に触れてはいけないと言うのは、健常者の人にとって見てはいけないと言ってるのと同じです」と語るダニエラ。そこで彼らは視覚障害者でも楽しめる美術館を生み出そうと決意し、ギリシャ時代から現代アートまで世界中の代表的な作品の模型を作り上げ、展示することに。オメロ美術館は1993年にオープンし、今では州立美術館として認定されています。 展示されている作品の多くが世界的に有名な彫刻(多くが原寸大)や建築物のミニチュアです。鑑賞を始める前にスタッフの方が、美術館について説明をして下さるのですが、その際に「健常者の方はぜひ、マフラー等を目隠しとして使って、手だけで作品を"見て"みて下さい」との提案が。 私も何かは知らずに、「イタリアで最も有名な建築物で、観光スポットだよ」とだけ説明され、ピサの斜塔の模型に触れてみました。初めは何なのか全くわからず、模型が斜めっていることさえ気付きませんでした。「ピサの斜塔」と言われ、再び傾斜に注意して触れてみて、初めて他の建物との違いに気づかされました。 特に建築物は「見れば」だいたいどの時代の作品か一瞬でわかりますが、これを説明+手で感じる感覚のみで理解しようとすると私には時間がかかるだけでなく、非常に難易度の高いタスクでした。 いつもとは全く異なる観点からアートが楽しめる貴重な経験となりましたよ。特に知っている作品に触れると、今までにない「見方」が出来、違う美しさに気づかされました。例えばミケランジェロのダビデ像。等身大の顔が飾られているのですが、うっすらと眉間にしわを寄せているのですよね。アカデミア美術館の本物のダビデ像は何度も見ましたがこのような細部までは気にしていませんでした。触れることにより作品のディテールまで感じ取れ、新たな発見を見つけられる1日となりました。 オメロ美術館は入場無料ですが、事前予約が必要です。(月曜休館)
こちらはぜひ次回のマルケ旅行にオススメしたい一ヶ所です。ツアーに組み込みたい方はお気軽にメッセージ下さい! それでは次回のブログもお楽しみに〜 Ciao, Nicole |
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